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業界の動き・提言

2009年7月

SC全数調査の結果(中間報告)

  1. はじめに
  2. SC取扱い基準の改定
  3. SC全数結果
1.はじめに

(社)日本SC協会では、2007年度において、SCの実態把握のためにSCの全数調査を行った。現在、急速に変化するマーケット環境の下で、SC業界は消費者ニーズの変化に適応する形で構造的変化を続けており、近年では多様化なタイプのSCが次々と誕生し、SCの革新性と、斬新なライフスタイル提案によって社会的にも高い注目を集めている。

特に、消費活動のモノ(物販等)からコト(サービス・ソフト)への転換に伴い、多様なサービスビジネスが出現して消費者の支持を受けている。SC業界においても、積極的にリニューアルの実施やサービス関連テナントの導入を行い、消費者ニーズの変化に対応してきた。一方、急速に変化する経営環境に対応できず閉鎖するSCや、商業集積としての構造を大きく転換するSCも増加している。このため、変化するSC構造の実態の把握を目指してSCの全数調査を行った。

調査手法:郵送方式によるアンケート調査を中心に行ったが、回収率が低水準に留まったため、SC協会が把握するSC-net情報の更新データ、電話による取材、会員企業のご協力など、複合的手法により最新のSCの実態把握に努めた。

調査対象:店舗面積1,000m2以上、テナント数が7店舗以上を有する商業集積・大型店を対象として、「大店立地法届出情報」、東洋経済新報社「大型小売店総覧」、SC協会が所有するSCデータを集約して約6,000の商業集積を対象として調査を行った。

調査期間:2007年10月から2008年3月。ただし、アンケート調査の回収の困難性と急速なSC業界の構造変化に伴い、捕捉調査を継続して実施したため、2008年12月末時点のデータをベースに中間的全数調査を纏めることとした。

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2.SC取扱い基準の改定

(社)日本SC協会では、SCの定義を定めるとともに、「SC取扱い基準」(※)を設定してSC基準に適合する商業集積をSCとして位置づけている。今回のSC全数調査の実施に際し、従来、SC基準を満たしていたSCの内、テナント構造の変化などによりSC基準を満たさないSCが増加していることが明らかとなった。これはモノからサービスへの消費需要の変化に合わせ、物販テナントから飲食・サービス関連テナントに転換するケースが多く、結果としてSC基準を満たさないSCが増加することとなった。日本SC協会では急速に進行するSCの構造変化に対応するため、「SC基準」を改定して「新SC基準」を設定し、新基準に基づくSC全体の把握を行うこととなった。

(※)「SC取扱い基準」

旧SC基準では「SCはデベロッパーにより計画、開発されるものであり、次の条件を備えることを必要とする。1.小売業の店舗面積は1,500m2以上であること。2.キーテナントを除くテナントの内、小売店舗が10店舗以上含まれていること」等を基準とした。新「SC取扱い基準」においては、「SCはデベロッパーにより計画・開発されるものであり、次の条件を備えることを必要とする。1. 小売業の店舗面積1,500m2以上であること。2. キーテナント除くテナントが10店舗以上含まれていること」に改定された。

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3.SC全数結果

(1)3,000SC時代の到来

① 2,980SCに達したSC数

SC全数調査の結果、2007年12月末時点のSC数は2,677SC、新SC基準に基づきSCとしてカウントされたSCが215SC。したがって2007年末時点の新SC基準に基づくSCの総数は2,892SCとなった。旧SC基準に基づくSC数は2,804SCであったことから、88のSCが増加したことになる。

SC全数調査においては、2007年末の実績に2008年の新設SC(閉鎖SCを除き)を加え、2008年12月末日における全SCをデータとして取りまとめを行った。この結果、2008年に88のSCが新設され、2008年末の全SC数は2,980SCとなった(図表-1)。2009年に入ってからSC開発数は減少傾向にあるが、2009年末には3,000SCを上回る事は確実である。

図表-1 新SC取扱い基準に基づく2008年末SCの概況

SC総数2,980   
テナント総数143,999(店)
1SC平均テナント48(店)
キーテナント総数2,733(店)
総店舗面積42,083,792(m2
1SC平均(店舗)面積14,122(m2

② 総テナント数143,999店

総店舗面積は約4,208万m2、1SC当りの平均店舗面積は14,122m2、総テナント数は143,999店、1SC当りテナント数は48店、キーテナント数は2,733店となった。

旧SC基準による、2007年末のSC数は2,804SCであったことから、基準値に差異はあるものの176SC増加している。また、テナント数では7,230店増加している。キーテナント数は140店増加と、SC数の増加により各項目とも増加傾向にある。

テナントの業種別分類については、2,980SCのうち、約2,909SCについて実体を把握することができた。この、2,909SCをベースとして、SCテナントの業種別テナント数を見ると、テナント総数は137,041店となり、全SCの2,980SCにおける143,999店に比較すると約95%に当たり、SCの全体的特性を十分反映していると見ることができよう。

③ 32.4%が飲食・サービステナント

物販テナントは92,687店、飲食テナントは24,098店、サービステナントは20,256店となる。構成比で見ると物販テナントが67.6%、飲食テナントが17.6%、そして、サービステナントが14.8%となり、飲食テナントとサービステナントを合計すると32.4%のシェアを占め、確実にSC内におけるサービス化が進んでいる。物販テナントについては、全SCの約95%の合計値であるが、全体の2,980SCで推計すると約100,047店となり、基準年度に差異があるものの、2007年の商業統計における小売事業所数113万店と比較すると約8.9%のシェアとなり、小売事業所のうち、約9%弱がSC内のテナントと見ることができる。

駐車台数については、駐車台数を公表している2,774SCの合計で248万2,000台、1SC平均895台の駐車場を保有している。最大規模の駐車場は埼玉県越谷市にある「イオンレイクタウン」で8,200台、次いで千葉県船橋市に立地する「ららぽーと TOKYO-BAY」が8,000台の駐車場を設置しており、4,000台から5,000台の大型駐車場を有するSCも増加している。駐車台数は立地によって差異があり、駅ビルや中心市街地に立地するSCの中には、自社保有の駐車場を持たないものもあるが、周辺地域の駐車場を賃貸することや公共駐車場を利用しているものと思われる。郊外型大規模SCの増加に伴い、1SC当たりの平均駐車台数は増加傾向にある。

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(2)都道府県別SC数とSCの店舗面積

① 都道府県別SC数

都道府県別にSC数を見ると、2,980SCの内、東京都が最もSC数が多く、257のSCが開設されており、全体の8.6%のシェアとなる。次いで愛知県が227SC、同じく7.6%、大阪府が216SC、7.2%のシェアとなり、3都府県合計で全SCの23.4%に達しており、3大都市圏の中核都市にSCが集中していることが明らかとなった。さらに、兵庫県が182SC、神奈川県が162SC、北海道が150SCとなり、面積規模の大きく車依存度の高い北海道は比較的SC数が多くなっている。全体的には人口の集中度の高い3大都市圏に存在する都府県にSC数が多く、特に、首都圏の東京都を中心として神奈川県、千葉県、埼玉県はSC数が多い。同じく関西圏では兵庫県のSC数が多い(図表-2)。

一方、SC数の少ない地域を見ると、鳥取県が12SCと最も少なく、次いで、高知県が15SC、以下、佐賀県16SC、和歌山県が17SC、宮崎県が18SC、徳島県と鹿児島県が19SCとなり、九州、四国、中国地域にはSCが少なくなっている。山岳部が多く回遊性に制約があるなど地理的特性も考えられるが、マーケットポテンシャルの低い地域や将来人口の減少地域などにおいてはSC開発が難しい状況にあるものと思われる。

図表-2 都道府県別・政令指定都市別・立地別SC数および店舗面積

表:都道府県別・政令指定都市別・立地別SC数および店舗面積

② 都道府県別SCの総店舗面積

都道府県別SCの総店舗面積については、東京都がSC数と同様に最も総店舗面積が多く334万m2(1SC当り平均店舗面積1万3千m2)に達している。第2位は大阪府で318万m2と総店舗面積では愛知県を抜いている。第3位は愛知県で288万m2となり、大阪府の1SC当りの平均店舗面積(1万4,700m2)が愛知県(1万2,700m2)を上回っている結果である。以下、神奈川県274万m2、千葉県248万m2、兵庫県239万m2,埼玉県が219万m2となっており3大都市圏、特に首都圏が群を抜いており、人口規模や将来人口予測などにおいても他の地域と比較してポテンシャルの高い地域と見ることができよう。

総店舗面積の少ない地域としては、高知県が県内の全SCの店舗面積合計で14万5,000m2、鳥取県が同じく16万7,000m2、徳島県が19万9,000m2、和歌山県が20万3,000m2、山梨県が20万8,000m2となっており、埼玉県越谷市のイオンレイクタウン1SCの店舗面積21万8,000m2を下回っている。マーケット規模から見るとイオンレイクタウンが立地する埼玉県東部地域のポテンシャルがこれらの県を上回っていると見ることもできよう。

都道府県別に1SC当たりの平均の店舗面積を見ると、1SC当たりの平均店舗面積が最も大きい県は埼玉県で1万9,898m2、次いで千葉県が1万9,402m2、群馬県が1SC平均1万7,603m2となり、全SCの1SC当たり平均店舗面積1万4,122m2を大幅に上回っている。首都圏周辺部における大型SCの増加がはっきりと表れている。またSC数が比較的に少ない佐賀県の1SC当たりの平均店舗面積は1万7,306m2となっており、大型SCの出店の影響が現れている。1SC当たりの平均店舗面積が低い県としては、高知県が1SC平均9,698m2、島根県が9,742m2となり、どちらもSC数の少ない県であり、1SC当たりの平均店舗面積も少ない県である。

現在、SC業界に限らず他の小売業態においても、首都圏への集中化が進んでいる。関西圏、東海圏への進出もあるが、最も注目する地域は首都圏であり、SCと呼応する形で首都圏に進出するケースも少なくない。

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(3)SC開発年次別・立地別・規模別SC

① 開発年次別SC数とSCの総店舗面積

SCの開発数を開設年次別に見ると(図表-3)、1969年以前に開発されたSCは現在、133SC存在している。133SCの合計店舗面積は119万7,000m2となり、1SC当たりの店舗面積は8,997 m2と当時としては比較的規模が大きい。70年代になると、475のSCが開発され、当該期間に開発されたSCの総店舗面積は508万8,000m2となり、SCの存在が徐々に大きくなった時代であった。そして、平均1SC当たりの店舗面積は10,712 m2と大型化している。80年代には594のSCが開発された。80年代の前半は規制が強化され、大型店の出店凍結期間もあったことから、SC開発のスピードは上昇せず、SCの総店舗面積も604万8,000m2となり、1SC平均も10,192 m2と僅かながらSC規模は縮小している。

90年代に入ると、規制緩和の気運が高まり、大店法の運用も緩和されたことから、SCの開発は大幅に増加することになった。90年代には実に1,030のSCが開発された。年間100を上回るSCの開発が行われ、10年間に1,331 万7,000m2に達する総店舗面積のSCが開発された。1SC当たりの店舗面積は1万2,929 m2と、SCの大規模化も進んでいる。2000 年には163のSCが開発され、総店舗面積は316万5,000m2に達している。そして、00年から08年までの9年間にSC数は748SC、SCの総店舗面積は1,643万4,000m2(SCの総店舗面積の38.1%)と、90年代を上回る最大規模のSCが開発された。2008年末における総SC数は2,980 SC、SCの総店舗面積は4,208 万m2に達している。

図表-3 開設年次別SC数・店舗面積

SC数合計店舗面積(m21SC当り店舗面積(m2
69以前1331,196,5718,997
70~794755,088,13410,712
80~895946,048,35010,182
90~99103013,316,58412,929
001633,165,27119,419
0143742,42117,266
02661,040,94315,772
03631,335,54321,199
04741,746,95123,607
05711,564,54022,036
06832,093,50425,223
07972,299,37323,705
08882,445,60627,791
298042,083,79214,122
↓参考値
00~0874816,434,15321,971
04~0841310,149,97424,576

② 開店年次別・立地別SCの推移

開発年次別・立地別にSC数の推移を見ると(図表-4,5)、前述の通り1969年以前のSC数は133SCとなっており、全体の約4.5%のシェアを維持している。オープン以来40年以上経過したSCが多数存在することは非常に注目される。数多くのリニューアルを実施しSCとしての価値を高めてきたものと推計されるが、駅ビルや地下街などの日本特有のSCが多く存在するものと思われる。特に玉川高島屋SCや池袋パルコ、ルミネなどSCの黎明期にオープンしたSCが現在でもSC業界のトップランナーとして輝いていることは高く評価できよう。

立地別に見ると、日本特有のSCが多いことから、中心地域に立地するSCが多く63SC、47.4%と半数近くに達している。同じく、周辺地域が51SC、38.3%と比較的に高い、そして、郊外地域には19SC、4.3%に留まり、69年以前には郊外立地におけるSC開発はまだ、実験期にあると言うことができよう。

SCを店舗面積規模別に見ると、7,500m2未満のSCが全体の63.1%を占めており、小規模SCが多いことを表している。また、1万m2以上~2万m2未満のSCも26SCと全体の約5分の1を占めている(図表-6,7)。

70年代にオープンしたSCは475SCとなり、全体の15.9%とSCの開発数は大幅に増加した。立地別に見ると、中心地域が172SC開発され、36.2%のシェアとなり、70年代も依然として、中心地域のSC数は増加している。周辺地域のSCは124SC、26.1%のシェアと全体シェアでは低下傾向にある。郊外地域については179SC、37.7%とトップシェアとなり、郊外立地におけるSC数の大幅増加が明らかとなった。

80年代に入ると、さらにSCの開発数は増加した。ただし、80年代の始めにはオイルショックの影響などを受けて、大型店の出店規制が強化されたこともあって若干伸び悩み、594SCが開発された。立地別では、郊外地域のSCが大幅に増加し、277SC、46.6%と、郊外型のSC開発が本格化してきた。中心地域が163SCと、70年代より減少し、シェアも27.4%に低下している。周辺地域は154SC、25.9%と横這い傾向となった。

図表-4 SC開設数の推移

立地
69年
以前
70~
79年
80~
89年
90~
99年
00
01
02
03
04
05
06
07
08
総合1334755941,03016343666374718397882,980
中心地域631721631481389911891716646
大都市33473135554352467187
中都市23757562433533285271
小都市750544642133334180
町村358
周辺地域5112415423337918121210151710702
郊外地域1917927764911326394251535963621,632

(注1) 本表は’08年に実施した「SC調査」に基づいた '08年12月末日時点で営業中のSCを表記

(注2) ■ 都市規模

大都市政令指定都市(札幌・仙台・さいたま・千葉・東京区部・川崎・横浜・新潟・静岡・浜松・名古屋 ・京都 ・大阪・堺・神戸・岡山・広島・福岡・北九州の各市)
中都市上記都市を除く人口15万人以上の都市
 小都市人口15万人未満の都市

   ■ 立   地 (市・町・村の行政区画単位で区分)

  中心地域当該市・町・村の商業機能が集積した中心市街地
  周辺地域中心地域に隣接した商業・行政・ビジネス等の都市機能が適度に存在する地域
  郊外地域都市郊外で住宅地・農地等が展開されている地域

図表-5 年代別・立地別SC数の推移

グラフ:年代別・立地別SC数の推移

立地
69年
以前
70~
79年
80~
89年
90~
99年
2000年
~08年
中心地域63172163148100
周辺地域51124154233140
郊外地域19179277649508
合計1334755941,030748

③ 本格的郊外型SC時代の到来

90年代に入ると、規制緩和の進行も加わって、SC数は大幅に増加し、この10年間に1,030 のSCが開発され、年間100SCを上回るSCが開発された。業績に翳りが見えてきた総合スーパーが、SCの核テナントとして出店することで新たな成長戦略として、積極的にSCを開発し、あるいは郊外型SCに出店した。

立地別に見ると、郊外地域への出店が649SC、全体の63.0%を占めることとなった。一方、中心地域は148SCとなり、シェアも14.4%と大幅に低下している。これは、モータリゼーションの進展により車を利用した消費行動が増加したことと、生活者が比較的低価格で充実した居住環境を確保できる郊外部に移転したことが理由としてあげられる。中心地域の多く、特に地方都市においては都心部の空洞化が90年代から始まったと見ることができよう。周辺地域は233SC、22.6%のシェアと中心地域を上回っている。

④ 成熟期を迎えたSC業界-2000年以降のSC開発

2000年になると、大店法から大店立地法への転換を前に、駆け込み出店と思われる大型店の出店が増加し、2000年には163のSCが開発され、年間開発数で最大の規模となった。

01年以降は、大店立地法の運用状況を見守る形で開発を抑制し、01年には43SC、02年には66SC、03年には63SCで90年代の年間SC開発数と比較すると大幅に減少している。以後、徐々にSCの開発数は増加し、07年には97SCまで開発数は増加した。2000年から08年までに合計748SCが開発された。

06年に都市計画法が改正され、07年11月末日以降、延床面積10,000m2以上の「大規模集客施設(物販店ばかりでなく飲食店や劇場・映画館等のエンターテイメント施設など広域から大量の集客力を持つ施設)」の開発については、商業地域、近隣商業地域、準工業地域などに限定し、郊外立地には大規模集客施設の開発は困難になった。

立地別に見ると郊外地域が508SCと最も多く、当該期間全体の67.9%のSCが郊外地域に出店した。また、郊外地域への大型SC出店の最後の時代となる可能性が高い。中心地域には100SC、13.7%、周辺地域は140SC、18.7%となっている。「改正まちづくり3法」の施行によって、中心地域への大型店の出店促進的施策が取られているが、現在の所、中心市街地への大型店やSCの出店は増加しておらず、延床面積1万m2以下の、中小規模のSCや大型店の開発が増加するものと思われる。

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(4)SC規模別・年次別SC数の推移

① SC規模別SC数の推移

2,980のSCを店舗規模別に見ると(図表-8)、店舗面積3,000m2未満のSCが292SCと、全体の9.8%、約1割のSCが3,000m2以下の小規模なSCとなっている。次いで、3,000m2~5,000m2未満のSCが365SC、全体の12.2%のシェアとなっている。5,000m2~7,500m2未満のSCは406SC、全体のSCの13.6%を占めている。さらに、7,500m2~1万m2未満のSCが382SCとなり、全体の12.8%のシェアとなっている。1万m2未満のSCは合計で1,445SC存在しており、全体の48.5%とほぼ半数近くを占めており、日本のSCの多くが中小規模にあることを示している。1万m2未満のSCを4段階に分類したことは中小規模のSCの実態を正確に把握するために細分化したものである。

次に、1万m2~2万m2未満のSCは938SCとなっており、全体の31.5%を占めている。ある意味で日本のSCの中核的存在として、当該規模のSCが開発されたと言えよう。そして、2万m2未満のSCが全体の80%を占めている。2万m2~3万m2未満のSCは313SC、10.5%を占めている。さらに、3万m2~5万m2未満の大規模SC(米国におけるリージョナル型SC、米国のSC数1,677SC)は198SCに達しており、全体の6.6%のシェアとなる。5万m2以上の超大型SC(米国におけるリージョナル型SCとスーパーリージョナルSCの中間的規模、米国のSRSCは769SC)は86SC、2.9%を占めている。

② SC規模別・開設年次別SC数の推移

規模別のSCを開設年次別に整理を行うと、3,000m2未満の小規模SCは比較的早期に開発されたものが多く、69年以前に26SC、70年代に67SC、80年代に96SCが開発され、80年代までに同規模SCの68.8%が開発されている。そして、90年代には79SCがオープンし、27%のシェア、2000年以降は24SC(8.2%)に留まり、小規模SCの開発は減少している。SC先進国米国においては、GLA(総賃貸面積)2,800m2未満のコンビニエンスストアを核店舗とした、コンビニエンスSCが4万6000SC存在することと比較すると、日本では小規模SCが非常に少ない。都市計画法の改正により、1万m2超の大規模集客施設の出店立地が制限されていることから、今後3,000 m2未満のSCを含めた、小規模タイプのSCが増加することが予想される。

3,000m2~5,000m2未満のSCは3,000m2未満のSCと同様の傾向を示しているが、90年代に最も多く134SC、38.1%がオープンしており、他の中小規模のSCも同様の傾向にある。3,000m2~1万m2未満のSCは、80年代から90年代にかけて開発がピークを迎え、2000年以降減少した。3,000m2未満のSCと同様に、改正都市計画法による規制を受けない規模のSCとして、店舗面積7,500m2以下のSCの開発が増加する可能性がある。ただし、今後開発される中小規模のSCは、40年間にわたるSC開発におけるイノベーションの成果を集約した完成度の高いSC(NSC)として、地域市場に大きなインパクトを与えることが期待される。

図表-6 規模別・開設年次別SC数

規模(m2
69
以前
70
年代
80
年代
90
年代
000102030405060708
3,000m2未満26679679953111112292
3,000~5,000未満326194134816343964365
5,000~7,500未満2678861481479948368406
7,500~10,000未満1380941258475989146382
10,000~20,000未満26145166371551426192220232724938
20,000~30,000未満42233117414881516141219313
30,000~50,000未満41721422365161010112013198
50,000~2541452229513111286
総合133475594103016343666374718397882980

図表-7 規模別・開設年次別SC構成比

(%)

規模(m2
69以前70年代80年代90年代000102030405060708
3,000m2未満19.514.116.27.75.511.64.51.61.41.41.21.02.39.8
3,000~5,000未満24.112.815.813.04.92.39.14.85.44.210.86.24.512.2
5,000~7,500未満19.516.414.514.48.616.313.614.35.411.33.66.29.113.6
7,500~10,000未満9.816.815.812.14.99.310.67.912.211.310.814.46.812.8
10,000~20,000未満19.530.527.936.033.732.639.430.229.728.227.727.827.331.5
小計92.590.790.283.257.772.177.358.754.156.354.255.750.080.0
20,000~30,000未満3.04.65.611.425.29.312.112.720.322.516.912.421.610.5
30,000~50,000未満3.03.63.54.114.114.07.625.413.514.113.320.614.86.6
50,000~1.51.10.71.43.14.73.03.212.27.015.711.313.62.9
小計7.59.39.816.842.327.922.741.345.943.745.844.350.020.0
合計100100100100100100100100100100100100100100

③ 大規模SCの開発は90年代以降

1万m2~2万m2未満のSCは、全体で938SC開発されているが、この規模のSCは、1万m2以下の中小規模に比較し店舗面積分類の範囲が大きく、結果としてSC数が増加している要素もある。例えば、5,000m2~1万m2未満という規模で見ると、80年代まではSC数が最も多い。ただし90年代以降は、1万m2~2万m2未満のSCが大幅に増加し、2000年以降も最も多く開発されているSC規模である。

2万m2~3万m2未満のSCは313SC開発されているが、80年代までは比較的少なく、90年代に117SCと大幅に増加し、さらに2000年から2008年までに137SCと、当該規模SCの43.8%が2000年以降に開発されている。

3万m2~5万m2未満のSCは70年代から開発が進められてきたが、90年代には42SCに増加し、2000年以降114SCへと一気に増加している。

5万m2以上の大型SCは、80年代以前でも若干開発されてきたが、90年代に入り漸く、14SCと年間1SC程度のペースで開発されてきた。そして、2000年以降、特に2004年頃より開発のテンポが上昇し、06年からは年間10SCを上回る大規模SCが開発されている。ある意味で、大規模SC開発のノウハウが90年代から蓄積され、2000年代に入り本格化したものと見ることができよう。

SCの大型化の基準として2万m2を1つの区分として、2万m2以下と2万m2以上のSCシェアの推移を見ると、69年以前は92.5%が2万m2以下のSCで、2万m2超のSCは7.5%に留まっていた。70年代、80年代においても2万m2超のSCはそれぞれ9.3%、9.8%と依然として一桁のシェアに留まっていた。そして、90年代に入り16.8%と二桁のシェアになり、2000年には一気に42.3%、01年から02年までは、大店立地法施行とその運用状況を見守る形で20%台にシェアは低下したが、03年からは40%台を上回り、08年には50%に達し、大規模SC開発のピークとなった。

図表-8 規模別・立地別SC数

立地 規模(m2中心地域周辺地域郊外地域
3,000m2未満6397132292
3,000~5,000未満9594176365
5,000~7,500未満115106185406
7,500~10,000未満9092200382
10,000~20,000未満194201543938
20,000~30,000未満4364206313
30,000~50,000未満3639123198
50,000~1096786
64670216322980

グラフ:規模別・立地別SC数

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